The believable media is around us ——DownNorthCamp(SORA,K.K.K.K.K,Mr.PUG)、オープニング・インタヴュー

The believable media is around us
——DownNorthCamp(SORA,K.K.K.K.K,Mr.PUG)、オープニング・インタヴュー

DNCロゴ1

●取材/文
二木信

DownNorthCamp(以下、DNC)がアルバムを出すというのはひとつの事件だ。近年、この、東京南部の街、下北沢を結成の地とする大所帯のヒップホップ・クルーの人気はすごい。DNCがパーティやイヴェントを開くと、多くのヘッズが押し寄せ、DNCを構成するラッパーやトラックメイカーの一部の作品は中古市場で高値が付いている。お金をかけた派手な宣伝やメディア露出がないにもかかわらず……、いや、それゆえに彼らは、着実に熱烈なファンと支持者と仲間を増やしてきたと言えるだろう。DNCの音楽やファッションは流行の最先端をフォローするようなスタイルではないが、その、DNCの独創的な音楽やファッションに、流行に敏感なヘッズたちが熱い視線を送っている。いまやその人気と実力は、DNCを語らずして、“東京ローカルのヒップホップ”を語ることはできないと言っても過言ではないほどだ。

DNCと併走するインディ・レーベル〈DOGEAR RECORDS〉(以下、〈DOGEAR〉)は、2013年から2014年にかけて、16FLIP、仙人掌、CENJU and QROIX、HAKUCHUMU、KID FRESINOといった面々のアルバムをはじめ、数多くの作品やMIXCDを発表し、これまでになく精力的に活動している。仙人掌が昨年、〈CREATIVE PLAT FORM〉(以下、〈CPF〉)とおこなったプロジェクト「RAW DEAL」も記憶に新しい。そして、2014年10月から、DNCが〈CPF〉とのプロジェクト「The believable media is around us」に臨む。

プロジェクト名の「The believable media is around us」という言葉は、DNCのロゴを作るときに発案されたものだ。「自分たちの目の前にあることしか信じない」という、この態度と価値観がDNCを象徴しているように思う。そんなDNCが、インディ・ヒップホップの世界でおそらくはじめてクラウドファンディングの手法を取り入れた〈CPF〉と協同して制作に当たることで、このプロジェクトは親密な物語になるに違いない。会員は、ラッパー、DJ、トラックメイカー、デザイナー、オーガナイザーら、ユニークな個性を持つ15〜20人から構成されたクルーの全貌が少しずつ明らかになっていく“DownNorthCamp物語”の共犯者になるということだ。都市でサヴァイブする若者たちの生々しく、美しく、力強い生き様を目撃することになるだろう。

さて、ここでは物語の序章となるインタヴューをお送りしたいと思う。登場してもらうのは、DNCの中心人物であるSORAとK.K.K.K.K、〈DOGEAR〉の主宰者であり、MONJUのラッパーであるMr.PUG。DNCと〈DOGEAR〉の結成の経緯やDNCが掲げる「The believable media is around us」というコンセプト、今回のプロジェクトへの思いについて訊いた。DNCの全貌の一端が垣間見える興味深いインタヴューとなった。

DNCは成り行きで繋がってできている人間たちの集まりだから、各自がやりたいときにやりたいことをやるだけで、意識的にアルバムを作ろうってならなかったと思うんです。(Mr.PUG)

■まず、DNCがCPFとプロジェクトをやることになったきっかけを教えてもらえますか。

Mr.PUG:最初、俺がCPFから「何かやりませんか?」って話を振られたときに考えたのは、MONJUのアルバムを作りたいってことだったんです。〈DOGEAR〉は去年から今年にかけて、16FLIP、ISSUGI、俺、仙人掌、KID FRESINO、HAKUCHUMU、CENJU and QROIX、ISSUGI & BUDAMUNK、DJ YODELってほんとにたくさんリリースがあったから、この流れで俺はMONJUのアルバムを出したいなと思ってたんですよ。でも、いろいろ考えたら、MONJU(のアルバム)はいつかできるだろうけど、DNCはたぶん一生できない気がしたんです。それで、この機会にCPFでDNC のプロジェクトをやるのはどうかなって、SORAに訊いたら、「いいんじゃないの」って返事が返ってきて。それから、K.K.K.K.Kに相談して、ISSUGIや仙人掌をはじめ、各メンバーに訊いていったら、みんな「OK」って話になって、それでやることになったんです。

■DNCは全部で何人ぐらいいるんですか?

Mr.PUG:ラッパーやDJ以外の人もたくさんいるし……

SORA:数えたことがないね。

Mr.PUG:こないだ軽くリストを作ったら、15〜20人ぐらいはいたんじゃないかな。運転手もいますからね。

SORA:PENNY-O。

Mr.PUG:ラーメンが大好きなPENNY-O。

K.K.K.K.K:歴としたDNCのメンバーですよ。

■DNCとしてアルバムや作品を作ろうという話はこれまででなかったんですか?

Mr.PUG:あったっすね。

SORA:ある人が動こうとしたけど、ダメだったんだよね。

■それは、なんで実現しなかったんですか?

Mr.PUG:今日ここに3人しかいないことが、たぶんすべてを物語ってると思います。

一同:ははははははっ。

Mr.PUG:CPFも、「なんでDNCやMONJUでアルバムを出さないの?って思ってる人がたくさんいる」って言ってくれたんですけど、俺らを知ってる人はたぶんわかると思うんです。「あいつらはそんなに気合いを入れて作るヤツらじゃなくて、気づいたらできあがってるヤツらだろう」って。DNCは成り行きで繋がってできている人間たちの集まりだから、各自がやりたいときにやりたいことをやるだけで、意識的にアルバムを作ろうってならなかったと思うんです。自分らを追い込んで計画を立てて、DNCとして何かをやるのは今回が初だと思いますね。

SORA:まあだから、できるかどうかわからないですね。CPF初の返金かもね(笑)。

Mr.PUG:こわいっすね、マジで。

■ただ、CPFが実践してきたクラウドファンディングというシステムへの信頼感があったからプロジェクトをやる決断をしたのはあるんじゃないですか? 仙人掌がCPFとのプロジェクトを成功させたという前例もありますし。

Mr.PUG:それはもちろんありましたね。仙人掌とCPFの打ち合わせに俺とSORAも参加したんですよ。ヘンな話ですけど、CPFから説明を受けたとき、「おもしろい」っていうのが最初の感想でしたね。会員の登録をした人に商品を送るというシステムも理に適ったやり方だと思いましたし、音楽を抜きにしても、新しい形をやろうとしているのがすごいいいなと感じたんですよ。

■DNCの標語に、「The believable media is around us」っていう言葉がありますよね。直訳すると、「自分たちの周りのメディアしか信じない」という意味で、意訳すると「自分たちの目の前にあることしか信じない」って意味になるのかなと思うんですけど、これはまさにDNCの価値観を象徴する言葉ですよね。そのDNCの価値観とCPFのクラウドファンディングは合致してる気がするんですよ。

Mr.PUG:ああ、たしかに。そうっすね。

SORA:めっちゃいいこと言いますね(笑)。

Mr.PUG:そういう話を聞けるのがまたおもしろいですね。俺らは別にそこまで考えずに、おもしろいなって思うことをやってきたんです。で、副産物って言ったらヘンですけど、そういうCPFの価値観や考え方から刺激を受けたりもできる。そういうのも純粋に楽しくて、ただアルバムを作るだけじゃないところがまたすごくいいなぁっていうのがありますね。

■今回のプロジェクトに当たって、ファンにどのように自分たちの表現や作品が届くか、またファンを意識したりしますか? プロジェクトに参加する人たちというのは、DNCの熱狂的なファンだと思うんですね。

Mr.PUG:言い方は悪いかもしれないですけど、正直CPFは自分らがやりたいことをやらしてくれる場所っていう感じなんです。DNCのメンバーは、セル・アウトしたくてもできない人間たちばかりなんです。

SORA:みんな、シャイなんですよ。

Mr.PUG:格好はつけるんですけど、ヘンな格好のつけ方で、それがぎこちないと寒いじゃないですか。格好のつけ方が寒かったり、ぎこちなかったりすると、メンバー同士でなんか笑っちゃうし、「お前、何やってんの?」みたいになっちゃう。だから、プロジェクトの会員になってくれたり、CDを買ってくれる人たちに対して、敬意はあるんですけど、自分たちが「これをやったらおもしろいでしょ!」というのが先行してますね。結果的にそれが繋がっていったら嬉しいですね。

■2013年1月13、14日に下北沢で〈REFUGEE MARKET in シモキタ〉(http://www.ele-king.net/review/live/002715/)ってイヴェントを開きましたよね。あのとき、長蛇の列ができたじゃないですか。あれは、近年のDNCの人気の高さを物語るひとつの出来事だったと思うんですね。シャイで、セル・アウトや露出が上手くないというような話が出ましたけど、DNCのファンや支持者が増えてきたことにどんな感想を持ってますか?

Mr.PUG:驚きましたね。俺はフツーに引いたっすね。

■引いた(笑)。

Mr.PUG:「まじ? そんないんの?」って。

K.K.K.K.K:みんな、引きましたもん。

SORA:何かに、「コーチジャケットの数が少な過ぎるだろ。謙虚なのもわかるけど、もうちょい自分たちの人気を知れ」的なことが書かれてた(笑)。

Mr.PUG:そこは別に謙虚とかじゃないと思う。

K.K.K.K.K:あんな状況を誰一人として予想してなかったから。

SORA: あんなにたくさんの人が来てくれるとは思いませんでした。そんなに人が欲しいと思ってるとはまったく考えてもいなかった。

K.K.K.K.K:うちらが求めてるぐらいの人たちは集まってくれるだろうなっていう確信はあったけど……

SORA:イヴェントの前日に仙人掌と「人が並んだりしたら、ヤバいよね、夢だよね」みたいなことを話してたら、ほんとに人が並びましたからね。

K.K.K.K.K:しかも早い人は深夜の2時から並んでた。

Mr.PUG:まだみんなで準備してるときだった。

SORA:鹿児島や秋田から来てくれた人もいたんだよね。

K.K.K.K.K:その後、予約票をちゃんと見返したら、ほとんど地方の人なんですよ。そういう人たちが足を運んで来てくれた感じだったんですよ。

「自分たちの目の前にあることしか信じない」っていうのが、たぶん根底にあるんでしょうね。(K.K.K.K.K)

■もちろんまったくないわけじゃないですけど、DNCのメンバーはそこまで積極的に顔を出したり、メディアに派手に露出したりしてきていないじゃないですか。謎のベールに包まれた部分も多いと思うんです。そういうスタイル……

SORA:いや、でも、それはスタイルではないんです。

K.K.K.K.K:ひとつも狙ってない。

■ただ、それを自然体でやって、人気や支持が広がっていっているのは興味深い現象だと思うんです。

K.K.K.K.K:うーん、さっきの言葉じゃないですけど、「自分たちの目の前にあることしか信じない」っていうのが、たぶん根底にあるんでしょうね。自分たちがかっこいい思うことをやってきてた結果、いまがあると思うんです。ずーっと遊びの延長で来てるんですよね。

■それと、DNCの、結束力は固いけど、それぞれのメンバー同士に独特の距離のあるクルー感や連帯感のようなものがどのように形作られていったかは個人的に関心のあるテーマなんですけど、そこについてはどう考えていますか? ヒップホップが大きく関係しているのか、それぞれの個性なのか。

Mr.PUG:それぞれの個性じゃないですかね。ほとんどのDNCの連中は、知り合ったのも二十歳前後ぐらいで、生まれも育ちもバラバラですからね。俺とISSUGIが同じ中学だったり、先輩後輩に当たるのが何人かいるけど、基本はみんなバラバラなんですよ。ただ、ヒップホップが日本でいまよりアングラの時代に、それぞれ違う場所で同じ音楽を聴いてて、そういうヤツらが集まった感じだと思いますね。

SORA:音楽ももちろんだけど、それ以前に友だちとして出会った人たちのほうが多いから、たぶんそれが信念なんじゃないですかね。いや、信念っていうか、気が合って、仲が良いだけなんですよね。だから、たぶん本人たちはDNCを続けてるっていう意識がないと思う。今回のCPFとの企画でDNCとして何かを初めてやるんじゃない?ぐらいの気持ちですね。まあそれは大げさかもしれないけど、俺はそれぐらいの気持ちで、続けているって意識はそこまでないんです。

K.K.K.K.K:昔から遊ぶ相手が固定してたし、遊びの延長でライヴやったり、DJやってる感覚なんです。だから、「DNCとして活動してます」って意識がないんです。

■そもそもDNCはどのように立ち上がったんですか?

SORA:俺がシモキタ周辺に引っ越してきた当時、BED(池袋のクラブ)や吉祥寺のライヴハウスでラップしてたりしてて、そこでCENJUやQROIXがやってたCHOP STICKERっていうグループと出会ってイヴェントをやっていましたね。二十歳になる少し前だったかな?

Mr.PUG:16、17、18ぐらいでしょ。

SORA:で、お互い「お前の家近いじゃん」みたいな話になって、夜な夜なCENJUと遊ぶようになって。で、CENJUの後輩のYAHIKO(HAKUCHUMU)とも出会って、そのYAHIKOの当時の相方が仙人掌だったんですよ。その周辺にメシア(THE フライ)もいたりして、どんどんいろんなヤツらと知り合っていった。知り合った場所がシモキタだし、そこで何かやろうか、みたいな話になったんです。CENJUとYAHIKOの地元がシモキタだから、あの2人がいなければ、DNCはないですね。実際にシモキタでYAHIKOが主催してイヴェントも当時やっていましたね。結成は2000年前後だと思いますね。

■DNCは下北沢の場所を指しているんですよね。

SORA:まあ、そのまま英語にしたというか、響きもいいからそうなりましたね。

■DNCが主催するパーティの名前が〈REFUGEE MARKET〉ですよね。この名前の由来は?

SORA:シモキタに闇市があって、最初はどストレートに「BLACK MARKET」って名前にしようとして、仙人掌に相談したら、〈REFUGEE MARKET〉のほうがいいでしょという話になったんです。

■戦後の闇市の名残りからネーミングしたわけですね。

SORA:まあ戦後っていうか、ずっとあったじゃないですか(※注 下北沢駅前食品市場やすずなり横丁のこと)。いまは(駅前の再開発で)どんどん小さくなっていっちゃってますけど。だから、自分らもラップしたり、音楽やったり、イヴェントしながら、あちこちを点々と回って、そういう場所を作れたらいいかな、みたいな気持ちで付けた感じですね。

K.K.K.K.K:ちなみに、DNCのステッカーを作るタイミングで、「The believable media is around us」っていう言葉が出てきたんですよ。それまでは、そういう言葉はなかった。

SORA:雑誌を読んでいて、そういう意味の日本語をたまたま見つけたんです。それで、「この言葉は、俺らにいいんじゃないか」ってことで、その日本語を英語に訳したんです。

■DNCのステッカーを最初に作ったころのことは覚えてますか?

SORA:何年とかはほんとに憶えてないけど、俺があのデザインをずっとやりたいと思っていて、あるときK.K.K.K.Kがパチンコで勝ってステッカー代を出してくれたのはよく憶えてる(笑)。

K.K.K.K.K:ははは。いちばん最初に作ったのはコーチジャケットなんですよ。ある冬にSORAと「今年は何着る?」みたいな話をしていて、SORAがコーチジャケットを着たいって言ったんです。じゃあ、作っちゃえばいいじゃんっていう話になって。そのコーチジャケットが、俺とSORAが思ってることを形にするスタートだったんです。そこからステッカーを作ったり、〈REFUGEE MARKET〉に繋がっていったりした。

SORA:金もなかったね。

K.K.K.K.K:まず作るってなったときに、金がないっていう時点でビビるじゃないですか。うちら、ビビりだから。

SORA:借金したくねぇし。

K.K.K.K.K:でも一歩踏み込んで、いろいろ調べてみたら、「作れるんじゃねぇの?」っていう話になって、作ってみたんですよね。そしたら、意外と難しくねぇなって思っちゃって。そこからTシャツを作ったりする2人の遊びが始まっていった。ただ、金についてはまったく考えてなかったっすね。

SORA:最初は身内にしか売ってなかったから、アガリがまったくなかった。それがいちばん最初でしたね。でも、みんなが喜んでくれたのがすげえ嬉しくて。

K.K.K.K.K:その金の無さもずっと変わらないですね。みんな、金を持ってなかったから、遊び方も変わんなかったし、ずっと考え方も変わんなかったんでしょうね。そのままいい歳まできちゃって、いまだに金に対しては執着心があんまりないと思う。

SORA:欲しいけどね。寄ってはこないよね。

K.K.K.K.K:すごい遠くにある。ははは。

■あのロゴ・デザインは最初から変わっていないんですか?

SORA:漫画喫茶で俺と仙人掌がバイトしてるときに、イヤになるぐらい、まかないっていうか、食べても良かったのが、カップヌードルだったんですよ。で、あのデザインでDNCのロゴを作ったら、すげぇかっこいいんじゃねぇかなって思いついて。でも、そのフォントを探したんですけど、見つからなかった。

K.K.K.K.K:あのフォント作った有名なグラフィック・デザイナーの人がすでに死んでいて、この世に残ってるデータが見つからなかったんです。いまだったら、(インターネット上とかに)あるかもしんないですけど、当時は見つけられなかった。だから、カップヌードルに使われているデザインも全部オリジナルなんですよ。

SORA:ある人に依頼したんだけど、俺とK.K.K.K.Kが超下手な字で、使われてないアルファベットを空想で書いたら笑われたんだよね(笑)。だから、DNCのロゴも実はオリジナルなんですよ。でも最初のアイディア段階では、みんなに「あんまりかっこよくねぇんじゃねぇの」って言われたりして。でも実際に作ったら、みんなが「いいじゃん」って言ってくれて、あのロゴが定着した。だから、さっきのPUGの話じゃないですけど、ラッパーはラップするし、俺は洋服が好きだから自分の着たい服を作るし、デザインできるヤツはデザインをする。DNCはそういう連中の集合体みたいな感じだと思いますね。

自分は、DNCのみんなの曲や音楽をずっと心待ちにしてるいちばんのヘッズだから。(SORA)

■今回のプロジェクトでもおそらく大きな目玉のひとつになるのが、〈REFUGEE MARKET〉だと思うんですけど、第一回目はどんな感じだったんですか?

SORA:いちばん最初のゲストはSEEDAでしたね(※注 2007年4月22日(日)@BED [DJ] KILLWHEEL AKA 16FLIP / CHANGYUU(YAMMIES / DS) / EISHIN & YODEL / ガッチャ(ジグロ) / WASSY [LIVE] SEEDA / メシア THE FLY / MONJU)。

■SEEDAが『花と雨』を出した翌年だったんですね。ところで、〈DOGEAR〉はどのようにして立ち上がったんですか?

Mr.PUG:〈DOGEAR〉は、MONJUの『103LAB.EP』(2006年)を出すときにレーベルが必要っていうのがわかったから作ったんです。MONJUの3人が1982年生まれの戌年というのもあったし、本の端を折ってマークをつけることをドッグイヤーっていいます、みたいなCMを観た記憶があったんですよ。ここまで読んだから、また明日読もうって折るじゃないですか。しかもヒップホップでDOGって単語はよく使われますよね。それを仙人掌とISSUGIに話したら、「いいんじゃん」ってことになって。なんて言えばいいかな、そこをチェックして、こっからまた行こうっていうか。まあ、「とりあえず、チェックしとけよ!」みたいな感じのノリで(笑)。

■ははは。いきなりおおざっぱになりましたね。

SORA:超B-BOYだね。

■DNCのなかに〈DOGEAR〉が含まれているのか、それとも相互関係の集団同士なのか、細かい話ですけど、そこはどう考えていますか?

Mr.PUG:やることが違うから、別個になっているとは思いますけど、共存しているというか、共通して動いてる感じはありますよね。「DNCのロゴを使っていい?」とか「〈DOGEAR〉のロゴを使っていい?」っていう確認はし合いますね。親しき仲にも礼儀ありじゃないですけど、そういうのはあります。だから、俺にとっては、家が〈DOGEAR〉で、現場が〈REFUGEE MARKET〉っていうのがいちばんかっこいいんじゃないですか(笑)。

SORA:フフフフフッ。いいじゃないですか。

■いよいよDNCのプロジェクトが始まるわけですけど、野望というと大げさですけど、どうしていきたいと考えていますか?

Mr.PUG:まあ、俺はやっぱりDNCのアルバムですね。それがこのプロジェクトのゴールだと思ってますね。それまでにいろんな流れ、フロウがあって、映画とは違うけど、最後の着地であり、フィナーレがアルバムですよね。もちろん〈REFUGEE MARKET〉のライヴもあるし、〈DOGEAR〉側って言ったらヘンですけど、ラップ側の目線で考えると、アルバムがでかいですね。

SORA:たぶん、俺とK.K.K.K.Kに関しては普段とやることは変わんないような気がする。みんなの曲が聴けたらいいなっていうのが着地点ですよね。仙人掌の(プロジェクト)のときも言いましたけど、自分は、DNCのみんなの曲や音楽をずっと心待ちにしてるいちばんのヘッズだから。それは間違いないと思う。

K.K.K.K.K:あとは、なんだかんだ言って、スケジュールやお金を管理していかなきゃいけないですよね。俺は、いままで経験がないようなことをどうやって捌いていくかを考えていますね。

Mr.PUG:最初にお金をもらっている以上、責任感っていうのはもちろんありますね。ただ、いままでできないことができるだろうから、何をやろうかなっていうアイディアの部分でいろいろ考えちゃいますね。だから、責任感はもちろんあるけど、やっぱり自分がいちばん楽しんじゃうんだろうなっていう気はしてますね(笑)。

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