Guide for 5014CompMostWANTED ;interview by 浜崎伸二氏(TRASMUNDO)

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Guide for 5014CompMostWANTED
;interview by TRASMUNDO 浜崎伸二氏

CPF事務局より

大変ながらくお待たせ致しました、

WDsounds on CPF,
#5014CompMostWANTED

いよいよプロジェクトはアルバムをお届けする段階へとやってまいりました。

“WDsoundsでなにかを”

CPFがまだオファー当時うまく言語化することができなかったこと、
それでもCPFの立ち上げ時の理念のひとつの柱であった”Creativityのパッケージの仕方は多種多様で、いろいろな方法でコンテンツ化されているけれど、それらを「(一定期間の)経験」として提供できないか”というその意味を最も体現しているCreative Labelだと思ってプロジェクトをお願いしたことの意味を、
オファーを快諾いただいた時からWDsoundsには答えとしてその”魅せ方”がはっきりと見えていたのだと、
あらためてこの最終盤に思い返しております。

その答えは、逃げになってしまいますが笑、やはり言語化できるものではないと思っております。
ですが、WDsoundsというCreativityが、Mixやパーティやアパレルという個々のコンテンツに刻印しているものから、その答えはそれを”体験”した人へ必ず伝わり、それぞれの日常に伝染し続けていくことは間違いないことだと思っております。
今回は、その翻訳できない”答え”のひとつの在り方として、
WDsoundsを歴史とともにみてきたTRASMUNDOの浜崎伸二氏に、
お話をうかがってまいりました!
Guide for #5014CompMostWANTED
by 浜崎伸二氏(TRASMUNDO)
ぜひご一読下さい。

アルバム発送スケジュール、最終クレジット等詳細につきましては次回記事にてお伝えさせていただきます。
あとわずかとなりましたが、最後までおつき合いのほど何卒よろしくお願い致します。

2015年9月吉日 CPF事務局

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さて、何から語ろうか?

、、、これは、WDsounds/MERCYとの10年に渡るストーリー。

ストーリーの始まりには出会いがある。
時計の針を今から10年前に戻そう。
少々長くなりますが、おつき合いの程、よろしくお願いします。

2005年の夏、
当時 恵比寿にあったCLUB MILKに、
HARDCORE PUNK BAND「STRUGGLE FOR PRIDE」のライブを観に行った。
イベント名は、『BLACK OUT』。
HIPHOP GROUP CIA(現CIAZOO)とHARDCORE PUNK BAND naiad(現islea)が出ていたのも覚えている。
あの目眩がするほど美しい轟音の中を、これから出会っていくみんながきっとモッシュしていたんだろうなと思うと感慨深いね。
このイベントの場ではまだMERCY(WDSounds代表)とコミュニケーションはなかったんだけど、その数日後に店に遊びに来てくれて。オレは顔を覚えていたんで話しかけてみたら、そのイベントを企画していたのがMERCYだったというのが判明する。ここからWDsoundsの商品を徐々に扱っていく流れが生まれたんだよね。

話は前後しますが、この時すでにオレはSEMINISHUKEI(BUSHMIND、STARRBURST、DON-K、DJ HIGHSCHOOLらを擁する集合体クルー)と交流があって、彼らのMIX CDを精力的に展開していた。MERCYも自然に、そして必然的にSEMINISHUKEIとつながっていった時期だったと思う。この時は全てが同時進行につながっていってたんじゃないかな。ROCKASENと出会ったのもこの時期だと思う。
少し簡略化しますが、WDsoundsを中心としたHARDCORE PUNKサイド、SEMINISHUKEIのCLUB MUSICサイド、C-I-A、ROCKASENのHIPHOPサイドがクロスオーバーしてひとつの形になった記念碑的作品が、2007年リリースのBUSHMIND 1st ALBUM「BRIGHT IN TOWN」。この後の流れを振り返る上でも、とても大切な作品だ。
そして翌年の2008年に、今度はHARDCORE PUNKサイドからのコンピレーションアルバム、
DMB Productionの”capital punishment”がWDsoundsからリリースされる。
ここにはもう、今にもつながるみんながいるよね。
STRUGGLE FOR PRIDE、PAYBACK BOYS、DREAD EYE、LOW VISION、ELMO、BREAKFAST、CIA、BUSHMIND、STARRBURST、DJ PKと。
彼らは自然な繋がりがそのままCreativeに結実される。
そう。互いが共鳴し、共感し合う者同志だけで作り上げていく世界。
そこには揺るがない強固な結束力があったね。

同年にMERCYがVocalをつとめるPAYBACK BOYSの1st MINI ALBUM”Hotel Muzik”もリリースされる。featuringにDJ PK、OS3(DREAD EYE)、OK(LOW VISION)、D.U.O、BUSHMIND、そしてドローンノイズアーティストのGuilty.C。
翌2009年には、BUSHMIND、DJ PK、TONOSAPIENS(CIAZOO)によるプロジェクト、D.O.D.”Digital Dope Bombing Arrests”をリリースする。このアルバムをものすごくわかりやすく説明すると、GABBA、CHICAGO HOUSE、HIPHOPを通過したCLUB MUSICサイドからのHARDCORE SOUND。featuringにLil MERCY、ERA、DEAD FUCKIN’ NINJA。この二作品に、この後重要な存在となるERA、D.U.Oの名前がすでにあるんだよね。

ここまでのWDsoundsは、HARDCORE PUNK、CLUB MUSICを軸とした、所謂アンダーグラウンドカルチャーを熱心に探求していたリスナーが知っているレーベルだったんじゃないかな。だけど、ここで蒔いた数々の種は、後に実を結んでいくとても重要で大切なものだった。

この時期に並行してMERCYは、CIAZOOやMEDULLAの”BROTHER ON THE RUN”等で、ラッパーとしての活動をし、HIPHOPというフレームを手に入れることによって、これまでにない流れが生まれていく。この流れのひとつの形としてINGLORIOUS BASTARDSがあるね。
そして、もう一つ。現在の動きにもつながる大きな流れ、それは、2010年から池袋BEDで、MERCYがSTRUGGLE FOR PRIDEの今里くんと共同企画で始めたパーティ「NEW DECADE」。ここで、池袋BEDという場から新たなストーリーが始まっていくんだよね。Royal Ghetto Family、KNZZ、BLYY、、、そしてTHE SEXORCIST。
以前から交流はあったと思うけど、DOWN NORTH CAMPとも更に密な関係性になっていったんじゃないかな。それと、東海の最重要HIPHOP GROUP「TYRANT」との出会いも。「NEW DECADE」というパーティの回を重ねるごとに、WDsoundsのHIPHOPとしての側面が際立っていき、外部のリスナーにとってはある種、伝わりやすい存在のレーベルになっていったんだと思う。

2011年3月11日東日本大震災。東京は巨大地震。原発が爆発する。
3月、4月、5月ぐらいまで、アルバムリリースはほとんどストップしていたと思う。
誰しもが思いとどまり、何かを考え、重たい空気がのしかかっていた。
そんな折の7月に、WDsoundsがERAの「3 WORDS MY WORLD」を、8月にはBUSHMINDの2ND ALBUM「GOOD DAYS COMIN’」を立て続けにリリースする。
これは決定打だった。ここには夢や希望があった。
特にERAの言葉と音楽性は、自己の内面性、精神性から気分を上昇させる強さと優しさがあった。
オレたちが求めるリアルなHIPHOPが誕生したと、当時聞いたみんなは思ったんじゃないかな。スペシャルなものだね、とても。

そして、もう一つ重要な作品を2012年にリリースする。それがTONOSAPIENSの”Presidents Heights”。これまでのHIPHOPの流れが一つの形となった名盤だね。参加アーティストを列挙すると、NGRAUDER(PAYBACK BOYS・Guitar)、Lil MERCY、YUKSTA-ILL、OS3、ERA、KING104、SPERB、HI-DEF、ILL-TEE、O.I.、MASS-HOLE、DJ SEROW、KNZZ、FREEZ、ROCKASEN、RUMI、そしてYoung Mason as Febb。
「NEW DECADE」~池袋BEDでの交流もパッケージングされている。

この後のWDsoundsの驚異的なHIPHOP作品の連続リリースはみなさんもご存知だろう。
2014年リリースのFebb”The Season”、CAMPANELLA”VIVID”、CENJU”CAKEZ”、それと今年リリースのDJ HIGHSCHOOL”MAKE MY DAY”、MASS-HOLE”PAREDE”と、全てがHIPHOP重要作品だ。

ここで重要なことを書いておく。特に、ここ2,3年でWDsoundsを知ったという方はぜひ読んでもらいたい。

HARDCORE PUNKが持つ哲学や思想が基本理念として根底にあり、CLUB MUSICが持つ冒険心と探究心、そして遊ぶという自由度を併せ持つことが、WDsoundsの強さだと思う。
軸があるからこそ、発想度の豊かさ、無数の解釈、新しいモノへの理解が自然にできて、決してブレることがない。
彼らはオレたちと同じ生活者の目線で物事を見定め、ストリートを歩き、作品を制作している。
D.I.Yのアパレル、グラフィティアート、MIX CD、zine、、、。これはカルチャーなんだよね。
WDsoundsと仲間たちで作り上げてきた東京のリアルなカルチャー。
そのカルチャーの中から生まれたHIPHOP作品をみなさんは聞いているわけです。
HIPHOP作品をきっかけに、その背景にあるモノ、例えばDJのMIX CDなどに興味を持っていけば、WDsoundsというカルチャーを更に深く知ることが出来ると思います。

最後に、#5014CompMostWANTEDについての予想。

#5014のアルバムについては、オレは何も内容は知らないし、CPF会員のみなさんと同じで、リスナーの心境で待っています(笑)。
ただ、一つ言っておきたいのは、最初に発表されていた内容が基本ベースになるんだろうけど、WDsoundsは常に”今”を大切にしていて、プロジェクト期間中にあった経験であったり、出会いもパッケージング化するのが彼らの在り方だと思うから、内容も変わってきてる部分もあるだろうし、予想出来ない曲も入っているかもしれないね。その予想出来ないところをむしろ楽しんでほしい。
WDsoundsが大切にしてきたものが形になって顕れてくるのを、オレも楽しみにしています。

2015年8月某日某所 下高井戸にて
トラスムンド浜崎

■Young Person’s Guide to WDsounds
(WDsounds作品と関連作品)
by TRASMUNDO

1.  V.A./DMB Capital Punishment
2. D.O.D./Digital Dope Bombing Arrests
3. PAYBACK BOYS/hotel muzik
4. ERA/3 WORDS MY WORLD
5. BUSHMIND/GOOD DAYS COMIN’
6. TONOSAPIENS/presidents heights
7. SEMINISHUKEI PRESENTS/WISDOM OF LIFE
8. STARRBURST/INSTRUMENTAL 7inch
9.    TYRANT/KARMA

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